憶えてますか?
皆さん、きっと読んだことがおありでしょう。
ヘッセの「少年の日の思い出」。
息子が「やったら重くてさ、コレ。ずしんとくるんだよね。」と言って、見せてくれた教科書にのっていた、短編です。
もう30年くらいずっと教材に使われているそうで、正確な数字はぼかしますが、私が中学生の時にものってました、教科書に。
タイトルを聞いただけで、手のひらにいやな感触と、なぜか口が渇いてどんより暗くなります。
手のひらにいやな感触がよみがえるのは、物語の筋の中で何ともいえずつらいことがあり、そのシーン、自分の手のひらの中にその感触を、その気持ちをはっきりと思い描くからです。
「読んでみなよ。思い出すよ、色々。」と偉そうに言う息子にすすめられ、数ページのそれを読んだのが三日前の事。
(勉強しようよ、期末なんだからさあ、息子よ。リビング占領してエレカシ流してるんだから。)
それからずっと、なんどもくりかえしくりかえし、主人公の少年の感じた、どうしようもない苦さのようなものが蘇って、かないません。
ヘッセはその後、課題図書になっていた「車輪の下」を薄いってだけで選んで読んだのですが、(教科書の短編が心に残っていたと言うのもあります。)そちらは全く憶えがありません。
話が長いと憶えてられないだけかもしれません。
新しい小説は色々でてますが、時間の風化を乗り越え続けているものは力があるなと思います。
決断力のない私、時間が代わりに選んでくれるから古いものが割と好きなのかもしれないなと思います。
かりあげくんだったか意地悪ばあさんだったか忘れてしまいましたが何かの四コマ漫画で、お城の石垣の前でガイドさんが「この石の組み具合が、力学的にも大変優れていて、昔の人の技術力のすばらしさが…云々」と弁じているのを「力学的に優れているから、偶然残ってるんじゃないか。」と、主人公がこっそり話す…と言うネタがありました。
いいものは残ってるなあと思った時、年を重ねるにつけ「今のはだめ、昔のは違う。」と言いたくなっちゃうものですが、そんな時、いつもこの4コマのネタを思い出すことにしています。
サザエさんだったかなあ?
子どもが長ずるにつけ、自分がつい先ごろ得てきたような知識や、経験を学校でしてくることが多くなってきました。
まるで追試か何かのよう…。
子どもが大人になっていくのに必要な内容はあまり変わらないものなのだなと思います。
そして、その当時わからなかったことは、やっぱり今も不得意。
小学生のお勉強までくらいは、算数なんかも、当時よりはわかるのですが、高学年になってきたら、もうあやしい(数って言葉から嫌いよ)。
しかも歴史とか、英単語やなんか、一夜漬けでやった分野は全く身についておらず、やばいほどわかりません(一夜漬けはいけません、一夜漬けは)。
あ、でもムスメが今悩んでいる、マット運動の側転に関しては、運動ダメダメだったのですが、それだけやたら上手でした。
誇れるものがそれだけかいっ。
でも…それも、残念ながら今の私がやって見せてあげることができません。危険、危険。
子育てに関しては、苦手な事やコンプレックスが多くて、ダメダメこどもだった親の方が子どもの気持ちがわかってあげられる?かなあ?
だって私にはほんとに苦い気持ちが痛いほどわかる「少年の日の思い出」、夫には「あったねえ。」ぐらいで、それほど印象に残ってないみたいでしたから。
同じくらいかけっこが苦手だったはずなので、気の持ちようなのでしょう、何もかも。
今はやりの(?)自己肯定感ってやつでしょうか?
それだけあればいいか、何がどうでも。
お天気がいいですね。
物干し…いつまで使うのでしょう。
買うまでのつなぎ…と思って1か所ひもでしばっていたら、使えちゃうので何となく使い続けて、もうどれくらい?
もう、買ってもいいでしょう…故障が2か所になっちゃったから。
節約と言うよりずぼらです。
でも…まだ使えちゃうのよねえ~。
花粉症対策の室内干しをいつからはじめようか思案中です。
子どもが目がかゆいって言い始めたらにしようかな。
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