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2011年2月 5日 (土)

そらいろのたね

BSでやっていた「熱中人」という番組の絵本の回を見ました。
みな口々に好きな絵本について語っています。
「ぐりとぐら」のカステラを作るために、フライパンを特注して、野外で本当にカステラを焼いた話しをしていらっしゃる方がいます。
私のマイフェイバリット絵本ナンバーワンは、もちろん「ぐりとぐら」も大好きですが、同じ作家さんでの「いやいやえん」と「そらいろのたね」です。

「いやいやえん」は、主人公のしげるが悪くて悪くてかわいくて。
私には弟がいます。
今は悟ったような顔をしているその弟。
小学校の2年生くらいまで、非常に悪くて、そのやることというのが、姉のひいき目もあると思うのですが、しげるのように非常にオリジナリティーのある悪たれぶり。
どうしてそう言う事をしてみようと思ったか???ということを、次から次へと繰り出してくるので、見ていてとても面白かったのです。
人生で一番最初に会った面白い仲間としての弟を思い出す、この「いやいやえん」は私の人生に置いて、一番最初に愛したアンチヒーローです。
どうもストレートなヒーローより、ちょっとだけねじくれたタイプが好き…というのは子どもの頃からのくせなのだなと、今ちょっとした諦めを感じました。
特に大好きで、何度読んでも笑ってしまうのが、しげるがたくさんの禁を破って、押し入れに入れられちゃう罰を与えられるお話の中の、やらかした事の一つ、「上履きを手に履いて顔をなでました」っていうのがもう…。
なんでそんなことしてみようと思うのかっていうのと、誰にも迷惑かけてないのに怒られちゃってるっていうのとか。
もう、しげるちゃんラブって感じです。

「そらいろのたね」はキツネが強欲なところも、ゆうじが欲がなくてぼやぼやしているところも素敵ですが、みんながどんどん集まってきて窓が増えて行くところとかが、細かく書かれていて目にも楽しい。
そして最後に、ぱーんと全部消えてなくなってしまうのが、何となく胸がすっとして好きでした。
みんな「な~んだ」と帰っていく、その淡々としたところも。
きつねだけやたらに強欲で強情で、一人でテンパった揚句破たんしてるのに、後の人たちがみんな淡々としていているところ。
なんか「すごいなあ」と思います。
破たんして終わるラスト。
単純にめでたしめでたしって話じゃないけれど、からっと明るいのがとっても不思議、そして好き。

あと好きだったのが「ちびくろサンボ」。
福音館のあの真っ赤な本が大好きで、絶版になった時に実家に探しに行ったら、「ひとにあげちゃった」と言われて「え~っ?」ってガッカリしたのを憶えています。
ぐりとぐらのカステラとサンボのホットケーキは、一番素敵な空想の食べ物だと思います。
真っ赤な「ちびくろサンボ」。
復刊したら、つるつるの紙だったので、ちょっと残念に感じて買いませんでした。
刷り込まれた記憶、触感も重要な要素でした。
双子の弟たちがサルにさらわれる続編でサンボが助けてくれたオオワシにプレゼントする羊肉もものすごくおいしそうに見えました。
単純な線で描かれたあの絵で、どうしてあんなにおいしそうに見えるのか…
ハンコと同じだ。単純な線で素敵な表現。
めざしたいものです。

それから赤羽末吉さんの「おおきなおおきなおいも」
幼稚園にあったのですが、なんでかこだわって何度も何度も繰り返し読みました。
絵が好きだったのだと思います。
シンプルでひょろひょろっと描いた線ときれいな赤いおいも。
真っ白なページにそのコントラストがとてもきれいで一時毎日毎日手にとって見ていました。

ってきりがないですね。

もうすぐ小学校での読み聞かせの当番が回ってきます。
こういうのをたくさん持って行って時間の続く限り読むって言うのもいいかしら。
学年があがってくると頭を悩ませてしまいます。
朝だから面白くって楽しい話がいいよなあ。

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